ペッキー東京 〜Mama Dancer〜

バレエと勉強と、家族の毎日の記録。

妊婦の「舞踏」初体験

 こんにちは、ぺっきーです!

 

本日は妊婦健診でした!

10ヶ月に入って初めて〜!

おりもの検査赤ちゃんの心拍音の確認をしておしまい。

1時間以上待って、10分くらいで診察が終わるの、やっぱり損している気分😓

 さて、そんな妊婦の私によるダンス記事です!

 

GWのこちらの記事↓で取り上げた舞踏について。

GW10連休⭐️9日目 舞踏を初体験、横浜で中華 

この記事では、初めての舞踏妊婦としての経験について、より詳しく書きます。

 

 

参加日の基本情報

日時 5/5(日) 13:00〜14:30の1時間半

場所 大野一雄舞踏研究所@横浜の上星川駅最寄り

講師 大野慶人さん

参加人数 10名前後

 

舞踏とは

皆さん、「舞踏」って知っていますか?✨

「ぶとう」と読みます。

日本で生まれたダンスです。大学時代に歴史をすこし齧って学んできた私的にはコンテンポラリーと言いたいけど言い難い、ダンスジャンル。

 

コンテとモダンと舞踏

コンテンポラリー=常に新しくて発展している、定義が難しいダンスを指します。

 

だから、カニングハムとかグラハムとか色々なモダンダンステクニックはありますが、これそのものはルーツであって、2019年現在のコンテンポラリーダンスと言えないんじゃないか、とか本当にこれと指せないダンス。

 

じゃーモダンダンスとは?

というと、モダンはクラシックバレエに対して生み出されたモダンというきっかけ、位置付けはハッキリしています。モダンバレエもあって、モダンダンスもあって。そのモダンにまた対抗したのがコンテンポラリーで、という歴史があります。モダンの始まりは分かっても、終わりは明確ではない感じ。

 

モダンとコンテンポラリーの境目も曖昧だし、コンテンポラリーは披露したその時点ではコンテンポラリーだけど、再演を繰り返したり、歴史の一部になってしまうとコンテンポラリーにならなくなるんじゃないか、と考え始めると、最初に述べたコンテンポラリーの定義になるのかな、と勝手に落とし込んでいます。

 

で、舞踏。

私の認識の中では、モダンダンス時代に日本で生まれたもの。

海外公演をするなど、海外でも注目された日本らしい表現が特徴。

「日本らしい」は抽象的ですから、私の言葉で言うと、ドロドロとした気味の悪い日本昔話日本の怪談のようなイメージ。めっちゃディスっているように聞こえるかもしれませんが、外国ではできない「日本のダンス表現」であることは間違いないです。

 

一度か二度か、大学の授業で映像を見たことがありますが、上記はその印象。一度見たら、忘れないくらいに衝撃的なので、直接に見たら、もっと印象に残るのかもしれないですね🤔

 

舞踏 Butohの起源の真実

お稽古の初め、大野慶人さんから説明を受けました。

「舞踊 Buyoh」と「舞踏 Butoh」は異なる

 

少し大きめに書きましたが、ダンスの歴史を知っている方には当然のこと。

でもどうして同じ時代に生まれたのに、舞踊に含まれなくなったのか?

 

大野さんによると、元々の舞踏はモダンダンスの1つとして活動していたのですが、あるとき、同じ舞台を共有してパフォーマンスがあり、違う団体のモダンダンスを踊る共演者から、「あなた達と同じにされたくない」的なことを言われ、舞踏として、モダンダンスを指す舞踊とは異なると定義をして活動を広げることになったらしいです。

 

大野さんは穏やかに笑いながらお話しされていました。性格からなのか、昔の過ぎたことだからなのか笑 実際に言われたとき、どのように感じたのか、怒らなかったのでしょうか。

 

前述した通り、私は大学時代にダンスの歴史について、さーっと学びました。論文を書いたわけではなく、授業の1つで1流れを確認した程度だったので、かなり詳しいわけではないです。

簡単に言えば、クラシックバレエからモダンバレエ、モダンダンス、コンテンポラリーという流れ。歴史を学ぶことになったら、モダンからコンテンポラリー時代において、舞踏は日本で生まれたダンスとして必ず出てくる。他のモダンやコンテンポラリーが大陸続きの欧米で発展したのとは異なっているのが最大の特徴。海外公演もしているので、現代のコンテンポラリーに全く影響していない訳では無いと思いますが、土方巽をはじめとした直接的伝承は日本国内だけで行われていると考えられます。

 

この日お稽古に参加している人の半分が外国から来た方々。

外国のダンサーは幼い頃からバレエとコンテンポラリーを同時に学ぶ傾向が強くなっています。そして、コンテンポラリーダンスへの興味・関心も日本人に比べるとはるかに高く、意欲的。

彼らがコンテンポラリーを学ぶ過程で舞踏に出会ったとして、日本由来の舞踏に関しては映像では見れても、技術としての情報が学べないのでしょうか。興味を持ち、はるばる遠くから直接研究所を訪ねるのかもしれませんね!🤔

 

ちゃんとした詳しい歴史はダンスの歴史本でしっかり調べてくださいね〜😂

 

お稽古の内容

  • 立つ
  • 大口を開ける
  • 空間と会う
  • 背中で歩く
  • 日常の言葉と詩の言葉を表現
  • 竹やティッシュを使用して表現

 

上記の内容が課題として与えられました。

どの課題も音楽をかけたらスタート

大野さんのご経験や舞踏についての新聞記事で取り上げられた写真、絵本などの題材から、「○○を表現してください」と言葉による抽象的な課題だったのが印象的。

 

「空間と出会う」課題だけは、どうしたら観客に空間が見えるのかお手本を見せてくださいました。これ以外は言葉の指示だけ。

 

「こういう動きをして」というのは全くありません。言葉を受け取り、各人がこの言葉をどう解釈してどう身体で表現するのかがメインのお稽古でした。

 

印象に残った大野さんの言葉

立つだけで人は芸術になる

一番はじめに行ったお稽古内容は「立つ」

「人の存在そのものが芸術だ、表現だ」

大野さんの言葉です。

 

踊りをしていると、技術や表現力など、自分にないものに目を向けて、身につけなければならないものに気を取られがち。

舞台に立つのが怖くなったり、自信を無くしてしまったり。

 

人間一人一人の存在そのものが舞台にあること。だから立つだけで表現になる。

 

お稽古の初っぱなから、感動して泣きそうになってしまいました。

ダンスのジャンルが変わっても忘れないでおきたい言葉です。

 

ちなみに、立つというこの課題。

慶人さんは観客の前で20分間行ったご経験があり、「誰からも批判されなかったよ〜」と笑いながら話されていました。

 

彼女は特別

お稽古が始まってすぐに、大野さんは私に「彼女は特別だ、お腹にいるから」と言ってくださいました。

 

お腹の中に赤ちゃんがいる状態で、舞台に立ち続け表現を試みていることが特別なのだと。

 

私がいたからか、舞踏の伝承された課題なのか分からないのですが、この日のテーマは「生と死」や「生命力」が多かった。

 

戦争地の子供を思った静けさとは。

かぐや姫が生まれた竹の強さとは。

アベ・マリアがキリストを産むことによって感じた喜びと悲しみとは。

 

今、妊娠してからは、自分も赤ちゃんも、生と死がいつでも隣り合わせ。無事に産まれたときから立派に育つまでを毎日考えます。

 

最初「特別」と言われても、自分の妊娠している身体のどこが特別なのか、言われてもピンと来ていませんでした。

 

与えられた課題をするときに、動きを与えられるわけではなく、イメージを与えられるため、まずどう動こうか考える。自然と妊娠している身体を考慮した(かばった)動きになる。妊娠していないときには至らない思考で課題を表面化できたなら、確かに観客にとっても自分にとっても特別な踊りになる。

 

お稽古を進めていくうちに、自分が今特別である表現をしていることが理解できたのかも。妊婦の私と赤ちゃん2人分の生命力を感じられました。

 

今後の踊りに活かしたいこと

踊るなら、立つことから

「立つ」から得られたことですが、踊る以前にダンサー・表現者は表現するために舞台に立つことができないといけない

 

緊張とか興奮とかも併せてもちろん表現です。でも、心の一番深いところでは、立つだけの時のようにどっしりとした安定感が必要。舞台上で立って存在を表してこそ、緊張や興奮も伝わるのでは。

 

もしかしたら、大勢の観客の前でただ立つだけの方がよっぽど緊張するかも。

普段のレッスンからまず立つことを意識したいと思います。

 

舞踏経験のすすめ(まとめ)

バレエという分野で具体的に活かしたいことは「立つ」ですね!短くまとめてしまいました。

 しかし、まだ言葉にできない部分=自分の内面での学び、収穫が沢山あった1時間半だったと思います。

 

特に今回は、妊婦として参加したため、妊婦としての自分の内面を自由に考えて表現する時間が得られたことが良かった。

 

妊娠してからもバレエを続けていますが、妊婦としての表現はもちろんありません。1人の女性ダンサーに変わりはなく、どちらかというと「妊婦の状態を忘れて」踊ることに近いと思います。(安全に配慮するので、完全に忘れられませんけどね🤣)

 

他のコンテンポラリーのレッスンでも、動きの具体的な指示はあることのほうが多い。言葉の指示から自由に動いて表現するレッスンは中々できない。

 

妊婦さんに限らず、自分の内面や思考と向き合いたい方はぜひ、お稽古参加してみるといいと思います!ダンス未経験でも大丈夫。動きの指示はなく、言葉をどう受け取ってどう身体を動かすかは自由です。

 

お稽古の日程や、大野さんの情報はコチラの公式サイトからどうぞ〜✨

 

www.kazuoohnodancestudio.com

 

夫に言われるままについていった私は予約なしで参加しました。

お稽古の日程は事前にご確認必要ですので、サイトでみてくださいね!✨

 

素敵な出会いがありますように!💫

 

何かご質問などあれば、コメントでも、お問い合わせフォームからでもOKです😊

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

 

ぺっきー